初めてとか、tmのご購入に興味のある方からのご質問に多いのが耐久性は如何?
と、言う部分。
正直言ってお答えのしようがないのが本音。
ご存知のように耐久性というのはメンテナンス状況や使用方法にて大きく異なるから他ならない。
余談
ただ、自分が実際35年以上にわたり外車オフに乗り、また、tmに触って感じたのがtmの耐久性、信頼性は他の外車(VOR他)と次元違いの高さを実感しています。総じて手間暇がかからない。
それまでの外車から私自身も持っていた外車=壊れる(乗っては良いけど、頻繁に壊れる)
って、いう部分をtmは完全にひっくり返してくれました。
勿論、マイナーというか、配線がコネクターから外れていた。なんてことは外車らしく時折あるが、機関のまったく壊れないと言える耐久性、信頼性はそれまでの外車の印象、常識を完全覆してくれた。
tmと共に26年経過しましたが、特殊な例を除けば壊れて困った記憶というか事、まして部品でお叱りを受けた事もない。
さて本題
どの様に使用されるのか?レースに出るのか?も分からなければその方の技術レベルも分らない。その中で何時間持つとか、何年は大丈夫と言うのはあまりにも無責任ですし、言える話ではありません。
まして電話ではなおさら。
ただ、マニュアルにはそれぞれの部位のサービス、交換時期は記載されています。
ま、それを伝えたとしても守られる事は今まであまりない様です・・残念ですが。
ただ、何所の部分の耐久性を指すのかと言うのであればピストンやリングの話なのは言葉の中から分かります。
その部分と言うなら、また、ピストンに関して言えば10年以上交換されない方が圧倒的に多いという事実があります。ただ、だから10年大丈夫と言う話じゃありません。
その反面、部品注文が多いのが時間系と共に標準より1T、もしくは2T少ない歯数のFスプロケット。
つまり、ショート化。
当方の使用範囲ではRスプロケットを2T小さくしたい、つまりロングには、とは思うけどショートにしたいとは感じた事がない。
現在のハード系のコースに対応するという部分かな?とも、思わなくもないが実際には低速に不満があってのショート化ではないかな?と、推察される。
その場合と言うか、それらマシンに対してリングはおろか、ピストンなどお出しした記録がないのもまた事実。
つまり、数年どころか10年近く、もしくはそれ以上エンジンのオーバー・ホールはおろかリング一本交換されていない。
その場合は本来の性能、トルク、低速は発揮できません。もしくは本来のトルクを失っている。それに気が付かないゆえのショート化ではないかと推測される。
tmはパワーがあり、また、際限なく良く回ります。
つまり、高回転ではあまり不満は感じられないがリング、ピストン摩耗等によって本来の低速、パワーが発揮できない。と、いうか低速は分かりやすい。また、ピーキーに感じる。
でも、それはピストンやリングが交換時期を既に過ぎている。オーバー・ホールが必要な時期、状況です。
本物のレーシング・エンジンを搭載しているのがtm。
レーシング・エンジン故に高度な部品を使用しています。だから耐久性が高いのは当たり前。
しかし、その当たり前は決して当たり前ではありません。
そう、レーサーと言いながら沢山のパーツにてチューンナップしないとレーサーにならないマシンばかりです。つまり、レーサー未満しかご存じないからのご質問なのかと思います。
確かの市販状態でレーシング・マシンといる数少ないマシンがtmなのです。
さらに新車と言うはすべてが新品、中古と言うのはその全てが中古。
つまり、中古車はすでに新車時のクオリティーも性能もありません。まして10年も未整備ならレーサーとして既に寿命が尽きている部品の場合も多くあります。
その辺をご理解いただき1年以上経過している場合の中古は最低腰上をオーバー・ホールされてください。始動するから、走るから大丈夫ではないのです。
現在のtmのマニュアルには2Tエンジン内部ベアリング交換は75時間毎、ピストン交換50時間毎と記載があります。(250)
余談
tmの純正メーターにはアワー・メーターも装備されています。
言い方を変えるとどんな人が、どんなに風に使用しても、勿論、レース使用で75時間大丈夫と言う風に解釈できます。
我々一般人が山遊びに使うなら、まして壊れないという部分ではその倍以上は大丈夫でしょう。しかし、それを超えては本来のフィール、性能を維持できる事も無ければ保証もありません。
まして、リングやピストンは壊れなくとも使用に伴う摩耗と共に徐々にパワーやトルクを失います。
数年以上もメンテナンスがないまま久しぶりに乗って低速が物足りないというのはリング、ピストンの交換時期から感じるのでないでしょうか?
そうであればファイナルを変更しても根本対策にはなりません。
さて交換時期が指定されている物で、また、それが壊れると他の部分も壊れる部品はマニュアルに応じて交換するのは絶対必要です。
例えば燃料ポンプは壊れてもエンジンが始動しないだけ。また、修理コストも燃料ポンプのコストだけ。
つまり、他の部分は壊れません。
しかし、オイル・ポンプが壊れるとエンジン構成内部部品も壊れます。
困るのはオイル・ポンプが壊れても他のエンジン部位が壊れて初めてオイル・ポンプの破損が判るという厄介な物。
しかも電子部品だからなおさら。
この様な部品はマニュアルに準じて交換するのが得策。交換時期に特に異常がなくとも。
また、電気部品故に水没など通常ではない状況、マディーが多いなどコネクターが常時濡れている等の走行状況によっては更に交換時期は変わるでしょう。
耐久性はユーザーさんのメンテ、使用状況で大きく異なりますが、最低マニュアルに従って交換が必要な部位の交換をされての話。
マニュアルを守らない場合は壊したと同じ。そして壊れたと壊した。は、まったく違います。