毎年、この時期のお愉しみは毎日の夕食時に「ダカール・ラリー」をウォッチする事。
そう、毎年新年はダカール・ラリーから始まります。
昨年はホンダ・ファクトリーが悲願の初優勝でした。
当然二連覇を狙って現在進行形で戦っていますが、昨年はCRF450ラリーの速さというか強さは目を見張るようで昨年モデルはとても印象に残っています。
マシン挙動の鈍感さ、安定感は数年前のマシンとは天と地ほどの差を見せてくれました。
兎に角、軽快な中にもスタビリティーの高さはまさしくファクトリー・マシンと言え素晴らしいマシンです。
それまでは外国勢(KTM等)に対してマシンの挙動が敏感で僅かな外乱にも反応する不安定感が目立ち、あれじゃ長丁場は勝てないな?と感じましたが。
しかし、現在のCRFは全く他の外国勢に対して少なくともマシン挙動からは遜色など微塵も感じません。
それどころか安定感の中にも軽さと言うか軽快感をも見て取れます。
挙動な鈍感で外乱に強く、おまけに軽いのなら相当に乗り易いというか、操縦し易いのは想像に難くない。
つまり、ライダーにとってはリラックスして攻め続ける事が出来るマシン。
そう、疲労が少なく、集中力が更に持ちます。まさに理想的なラリー・マシンとなっている。
勿論、今年のマシン同じ。
外国勢マシンの安定感は老舗感と言うか、流石の存在感を感じさせてくれています。
そう重厚と言うか、いぶし銀の様な渋みと共に感じる存在感です。
鈍感な挙動が当たり前といえる絶大な安心、安定感はメルセデス・チックというかヨーロッパ製の機械、マシンその物ともいえる感じと言えるでしょうか?
しかし、その中に軽快な動きと言うとCRFの方に分があるように感じます。
つまり、マシン・コントロールが容易。
軽いからコントロールが楽なのか?コントロールが楽そうに見えるから軽く見えるのかは分かりませんが最新鋭の出来の良い日本製ならではのマシンそのものでしょう。
簡単に言うなら、安定感が同じなら軽い方が疲れない。と、言ったような違いを感じますね。
また、CRFはフラットでスムースなトルク・デリバリーを持っているように見えるのはいつでも、どこでもギャップをかわす際のフロント・アップの自然さからウィリーの持ち込める姿を見ているだけでもその扱いやすさが分かります。して当然のようにパワフルに感じます。
外国勢の方はCRFよりトルクに厚みを感じさせ、また、たとえば良い意味で重々しい。
おなじ状況、つまり、フロント・アップのシーン一つ比べてもゆったりとした重厚感を見て取れます。
上手く表現できませんが、外国製の重厚さに対して軽快な日本製と言えばお判りになるかもしれませんが、そんな感じです。
総合性能的にはイーブンでしょうが10.000kmを超える長いレースなら外国勢もよいでしょうが、しかし、現在の8.000㎞未満の比較的短いレースなら軽快なマシンの方が有利ではないかな?って、印象を受けております。
tmのインポーターですし、普段の自動車も外国製ですからどちらかと言うと外車ファンです。
でも、ホンダが勝つのなら単純に日本人の私はうれしい。
して、数年前のCFRから見たら今のCRFは全く別のマシンの如く変貌というか進化が手に取るように分かり強くなっているのが日本人としてもダカール・ファンの私は愉しいのです。
万一、機会があるなら久しぶりにtm以外で乗ってみたいマシンの筆頭。
余談
もしtmがエントリーしているなら当然tmを応援しますよ。
それが当たり前でしょう。でもその中でもホンダが活躍するなら他の外国勢よりホンダを応援します。
ラリー好きなのはもう、30年以上前の話ですが、インカ・ラリーの二年連続参加させて頂きその砂漠の光景が、岩場が画面を通じてフツフツとよみがえる。
また、ラリーと言えば砂漠ですが、砂漠と言うのは他のレースとは違ったというか、独特の魅力があります。また走りたいという願望が湧き上がる。
荒涼とした大地、岩場等々はとても、とても走るのが難しいが愉しくもある。
ラリーは走る国は違っても走る路面状況は似ています。
かつて走ったアンデス山脈の岩場、4000mの高地にある紺碧の空を映す塩湖、様々な色の砂が混ざりあう砂漠は今も昨日のように思いだせるほど。
余談
インカ・ラリーは2輪だけのラリーの関係か?10日間で4.000㎞と比較的手軽でしたが海抜0mから4000mまで一日に2度上り下りを繰り返すといったコース設定は他のラリーではない高山病とも戦うという難しいラリーでした。
主催はアチャルビス。
私が参加した88と89の二回。その中88はペルー国内のみで89はペルー主体で一部ブラジルもコース。
ラリーは長距離を速く走る競技。
砂漠や岩場はただ走るだけなら難しいですが何とか走れます。しかし、時間内にしかも速く走るとなるとその難しさ、危険度合いは数倍以上にもなる。
そんな中での一日の走行300kmを超えるSSはもう永遠に感じます。
まして、試走もできないサイト・オンの中で状況を判断して未知の道のない砂漠を、岩場を可能な限り速く走る難しさは想像を絶します。
また、マシンの負担は尋常ではありません。
マシンが壊れたらレースが終わる。マシンによって命にかかわる場合も他の競技より多い。つまり、マシンが大事な相棒となる。挙動の鈍感なマシンだとライダーを助け、やさしく包んでくれるがその反対だと我々レベルなら完走も難しくなる。
だから人間とマシンの関係、相性も大事な競技であり、それゆえにより冒険とも言えるのがラリーだと思う。
余談
トレールというか普通のディアル・パーパスとレーサー(ラリー・マシン)との違いが最も大きいのがラリーかもしれません。
エンデューロ・マシンで未知の荒れ地を走る。
ラリーよりはるかに安全に愉しめますが、マシンが大事なのはラリーと同じ。
尚、当時の私のマシンは2T350のエンデューロ・マシンにラリー用タンク、ファイナルを変更だけという簡単な改造で済むました。つまり、それだけエンデューロ・マシンは高度なのです。
愉しい山遊びにはより高度なtmが一番愉しい。