20日の試乗会は走行会と合わせてと考えていましたが、走行より試乗を主体と言われる方が多い為に近郊の山で周回できる場所はないかな?と、山に入りました。
同時に先のお知らせしたサスペンションのセッテングを試すと同時にtmが育っていく、変化の確認もあります。
して、驚きました。
それはサスペンション。
大体、新車の状態から100㎞程でサスは落ち着きます。また、それに至るまでに頭の中で思った変更部位、つまりダンパー、スプリングまたは突き出し量ですが、それらを試乗時の思ったように、感じたように変更すると手前味噌だが大体OKになっていました。
と、言いますか今までは正解が出ていました。
勿論、自分が乗るのであればもう少しって事もありますが試乗車として使用メインとして良い感じなので「良し」としていました。
が、しかし、今年はメーカー出荷状態が一番良い。
それは前回走行でフロントもリヤも伸び1クリック上げ。フォーク突き出し2段目に。そしてRスプリング0.5回転締めが良いのではないか?
と、今回そのようにしていきましたが、どうも以前よりチグハグに感じる。そこで画像を撮るのに停止した際、とりあえず持参の工具でできるダンパー調整を行った。
つまり、標準に戻した。
ただ、突き出しは変えようがない。ただ突き出しを多くはしていますがピシッとまっすぐ走る。荒れた路面を切り裂くようだし、振られる事など微塵もないのはさすがにtmです。が、タイトコーナーの連続するアップダウンでうまく乗れない。多分、自分が悪いのでしょうが。

画像の轍、大したことなさそうですが、結構深く入り組んでいておまけに固い。でも、これくらいtmにとってはないのと同じで自在に走破します。
そこで、対話するように落ち着いて走る事に。
勿論だからといって遅く走るわけでもなく、簡単なところばかりを走るわけではありません。転倒しない7~8割くらいのペースで走る。
するとエンジンのフィールが随分変わってきている事に気が付いた。やはり、試乗は冷静に落ち着いて乗らなければ何も分からないものです。
前回は開け開けの全開走行していました。今回も初めはそんな感じで飛ばしていました。もっとも飛ばすのが愉しいからですが。
で、スロットル開度30%未満を意識して走ります。
するとどうでしょう。エンジンの落ち着きというか安定感もそうだがその低速から中速に至るフラットでスムースなトルクの立ち上がり。おまけにとっても軽快さがとても上質で気持ち良い!
ただ滑らかな立ち上がり加速、スムースな回転フィールがとても素敵だ。スムースすぎて早くは感じないが実はとっても速い。と、いうかトラクションもスムースなので知らないうちに速度が上がる。
ガッっていくような食らいつくようなトラクションではありませんがきっちり路面を無駄なく掴むといういい方でしょう。
していきなり、全開加速に移ってもピッっと反応します。スムースさは変わらないが力強く豪快な加速を見せます。いかなるスロットルワークにもシンクロし、ライダーの意図、思いを路面に伝えてくれる。

何度も言うがスムースな回転が物足りなさを感じさせるが、実はきっちり加速している。全開にアクセルを開けると迫力ある加速を見せてくれる。
つまり、小気味よいまでにスロットルワークにて変幻自在な表情を見せる。
ジキルとハイド的と言えば正しいと思うが、ベースはあくまでもスムース、シルキータッチそして上質であり上品でもある。
それと気が付いたがバランサーシャフトの回転音が実に気持ち良い。シューンって感じ。
何となく初期のロータリーエンジンを思い出してしまいました。(年がばれますね~)
最後に愉しい全開走行ばかりになったのは、やはりこのエンジンのスムースな回転と滑らかな立ち上がりの気持ち良さから。同時にいくら回しても滑らかさを失わないマナーがライダーをその気にさせる。
反面、落ちついて走れば300同様4速、5速の繰り返しだけで走れる。して、それでも愉しい。
つまり、低中速に不満はない。ちなみにファイナルは300と同様13T:48T 。
それで同様に走るって事がすごい。
勿論、登りの余裕、タイトターンの立ち上がりとかは300に分があるが、20%近くも排気量が少ない上にギャーリングは同じ、車重も同じでそん色なく走る事はすごいと思う。勿論、300は300の愉しさです。
tmの場合、排気量もエンジン形式も関係なく、それぞれの存在感があり、それぞれが独自の個性と愉しさを持っている。
いや、この2020tm乗れば乗る程に面白く、味わいに満ちています。それでいてレーサーとしても速い!
速さが必要ない方もその軽快、滑らかなで上質なエンジンフィールにため息をつかれると思います。
tm250、やはり半端ない。
余談
して。今回試乗希望の方が多いので林道で周回できる場所を見つけました!
しかも結構長く、アップダウンもあり、タイトターンもあれば適度に荒れている場所を。
つまり、マシンの状況も分かれば走って愉しい場所です。
そこで試乗参加される方はご自身のマシンを持ってこられても良いですし、なくとも構いません。但し、飲み物などはご自身でご準備ください。