平成最後の与太話(長文)

tmを初めて知ったのは1989年、つまり、平成元年、場所はミラノ・ショー。

 

その89以来、tmというマシンを思い続けて平成7年(95年)よりtm社と話し合いが始まり平成7年96年モデルから共に過ごしてきました。

その後、とても新鮮なピンクの外装の1996年モデルが日本に初上陸以来24年にわたってtmと共に過ごして来る事が出来ました。

弊社にとって平成はtmに始まりtmと共に今まで過ごすことができたと言ってよいでしょう。本当にありがたい話です。

勿論、言うまでもなくtmをご支持いただきましたユーザー様がおいでになっての話です。

して、新年号の「令和」最初はtm2020モデルになりますが、それは同時に日本上陸25周年の記念モデルとなる。これまた何とも奇遇というか吉兆と思えます。

 

さて、96から19まで数えて24年の歴史の中、特に忘れられない年式、機種を平成最後の与太話として紹介したく思います。

 

当然96は忘れえぬモデル

96が最初のtmがピンクですから忘れようもありません。その美しい外観とは裏腹に強烈なパフォーマンスの従来までのENマシンとの違いに、何より、今までは、なんだった感!に、大きなショックを受けました。

 

とにかく軽かった!

250とて従来の125と比較できるほど。

それと圧倒的なスタビリティー。と、サスの良さ!さらにスムースな回転とパワーフィール。

 

当時はマルゾッキ・マグナム45とオーリンス・シングルの組み合わせが当時の他のENマシンも同じ装備とポピュラーでしたがtmの乗り味は全く違う世界でした。

車体の軽さ、サス自体のグレード違いもあったのでしょう全く違うマシンに感じたのをよく覚えています。

また。しっかりとした低速を持ちながら際限なく、と、表現できる高回転の伸びとパワーは圧巻でした。

余談

以前からのお客様は今でもその話をされます。

 

平成11年の99モデルもまさしく名機の称号に値します。

また、96に並んで最も印象に残っているのが99。

 

それはツイン・チューブ元年のマシンでもある。

Fフォークがマグナム50となり、125にはオーバーサイズ?と、思いましたが実に軽快でありながらしっとりしたスタビリティーの高さも両立、フレーム余力と言うか懐の深さを感じます。

エンジンは125&250共に新型になり、よりスムース&トルクフルに。

当時いつも走っていた山道の長い下りでもフロントを軽々と持ち上げる125を鮮明に思い出せます。

とにかく前に進む。トラクションの良さは素晴らしかった。

 

また、250に至っては世界タイトル保持者による雑誌取材では「ワークスマシンそのもの、この価値のわかる人はすくないでしょう」と、まで評価されまました。

余談

tmは素晴らしい!と、自分の中ではそう信じておりましたが、初めてまとも且、客観的に評価されました。同時に自分の思いに間違いがなかったのが確認されたのがとてもうれしかった。

 

この年125は世界タイトルを取りました。また、それを記念して当時のチャンプマシンに装備されていたパイオリUSD46装備モデルを限定入荷。

また、ロマン・ミカリクとミカ・アオラをHTDEに招待。現役世界チャンプの見せた二つ三つ桁の違う走りは今尚鮮明に思い出せる。

パイオリはこの後も継続し、とても滑らかで良いフォークでしたがオーリンスの陰に隠れてしまいました。

 

して平成15年03モデル。

オーリンス・フォーク(46)とオーリンスRショックをオプション装備。本国ではOPでししたが日本では100%この仕様となりました。パイオリUSD46が標準。

オーリンスの次元違いともいえる滑らかな走破性にびっくり。言葉が足りませんが、サスがよいというのはこのことを言うのだ!と、改めてtmが教えてくれました。

 

また、4T250に市販車で最初にエレクトリック・スターターを装備したのも03tm。

4Tに関しては01から発売しましたが、03ではそのエンジンも大きく変更されました。

その完成度、パワーアップにも驚いたものです。

 

そして平成19年07モデル

スチール・フレーム最終型。

フォークはオーリンスUSD48(OP)となりました。同時にオーリンスの最終型でもあった。してこの年、標準フォークはマルゾッキUSD50に。

モトクロスコースでマルゾッキとオーリンスそれぞれ乗り比べたことがありますが、ギャップの頂点を飛んで走るマルゾッキとギャップすべて吸収するように走破する対照的なオーリンスそれぞれに感銘を受けたのもよき思い出です。

 

この年式、今思えば完成度がとても高かった!

また、フォークの違いはあれど、それぞれのフォーク共に何の不満も不平も感じなかった。ただ乗り味と言うかフィーリングはオーリンスがやはり気持ちよかった。

 

して144モデルが発売になったのもこの年。

実はMXモデルだけの発表でした。しかし、本社にミッションはそのままでよいと言ってENを制作依頼。

この144、それくらいに日本人にマッチしていると確信したからです。

当時の250のパワーは一般人には乗りにくいっていうのも事実でした。

もっとも125&4T250の出来が良かったというのもありますが、この144と言うのは一つの革命でしょう。

それはただのボアアップではなく専用のケース、クランクと言うtmならではのこだわりからなのは今尚色あせない事でも証明されています。

余談

平成20年08モデルから正式に6速を装備した144ENも発売。

 

してアルミ・フレーム元年となる08

流石に軽さを覚えました。と、いうか重心の低さとマス集中がはっきり体験できるマシンです。

剛性がより上がったのでしょう。それまでのスチール・フレームとて不満も不平もありませんでしたが、さらに轍の中、荒れた路面を自在に走破する様に当時の与太話に宇宙船って例えた記憶があります。

 

一方でフォークはオーリンスが廃止されマルゾッキに統一された。

しかし、後日、マルゾッキ用のオーリンスTTXカートリッジがオプションに。

全く同じ4T250にてTTX装備、装備なしと同じコースで乗り比べたことがありますが、確かにTTXは滑らかで直接的なショックなど感じさせないスムースな作動性を覚えましたが同時に標準マルゾッキでも全く遜色を感じさせないレベルの高さを再確認したのをよく覚えています。

 

して平成22年10モデル

tm初のフューエル・インジェクションが4T装備されました。同時にエンジンデザインも大きく変更。ボアストローク以外はすべてグレードアップされました。

パワーデリバリーもパワーもすべて自然でしたが高温時の始動性は今一だった記憶があります。

この年の2Tは電装が一新されてすべてデジタルコントロール化。しかし、翌年には従来に戻った。と、いう異端的なモデルでパワーデリバリーも硬質的な回転フィール。

 

平成24年12モデル

125に初めて電子制御排気バルブが装備されました。初乗りは雪の中でしたが、タイヤ・パターンを残しながら30㎝の新雪の中を自在に加速していった様は鮮明に残っています。まるで4Tの様でした。

また、tmオリジナルRショック(tm shock)を初めて装備された最初の年。

オーリンスはOPでした。

フォークはマルゾッキUSD50。翌、13モデルよりKYBがOPとなります。

 

平成27年15モデル

13で144。して15で250にも電子制御排気バルブが装備。加えてトラクション・コントロール装備。(2T250/300&4T250以上)

同時にtm shockも進化。低圧ならではの滑らかな動きはオーリンスに全く遜色がありません。

路面を選ばない走破性。圧倒的な速さはtmっていうマシンのすごさをより昇華。すごいマシンとしか言えないパフォーマンスながらもジェントルなフィールも兼ね備えていてそれがまた「すごい」のでしょう。

マルゾッキとオーリンス最後の年になります。

と、言いますかマルゾッキ、tm shockが標準装備。KYB、オーリンスがOPでした。

 

平成29年18モデル

125&144はすざましいほどの進化を見せた。今後、数年は頂点に君臨する。

16から始まったフレーム主体の進化からKYB専用フレームとなった集大成のマシンと例えてよいでしょう。

サス、フレーム、エンジンすべてが垂涎のマシン。もう何も言う事、不満が見当たらない。

その完成度の高さに言葉がないのです。そのマシンレベルの高さは圧巻です!

 

そして平成30年19モデル。

tmの新時代の幕開けです。そういう意味でも96そして99に並んで名機と断言できます。

新設計された250/300の軽快でありながら上質、上品な回転フィール、フラットで力強いパワーは目を見張ります。

そのエンジンをさらにうまくコントロールしている新時代の電子制御排気バルブとトラクション・コントロールを装備された2T250は絶品。

して排気音、エンジンの奏でるサウンドのハーモニーは背筋が寒くなる程の迫力であり同時に快音。

加えてコンパクトな車体、更に熟成が進んだ前後サスペンションの織り成す高い走破性と操縦安定性。エレクトリック・スターターを装備しても尚「軽さ」を覚える取り回しに感動してください。

 

また、4T250も新エンジン搭載。まるで300?と、例えられるパワーを与えてくれます。

更に新サスペンション(KYB+tm shock)共に熟成され完成度の高さは折り紙付きです。

 

他の年式とて思いがない訳ではありません。印象に特に残っているのが上記なのですが加えて思い出すのが平成13年の01モデル。

元々定評の高いRブレーキが240㎜と大型化、サイドスタンド装備、して初めての80ENの印象が強烈です。パイオリのブルースチール正立フォークの生み出す良く曲がるハンドリングも記憶が強い。

 

また、01というなら初めての400ccモデル。

このエンジンの素晴らしさは知る人ぞ知る。車体とのマッチングとても素敵でした。

日本で唯一の高名なライダーより実はオフレコですが「このバイクは一般の方には売ってはいけない」と、最大級の評価。

実際シャーシの良さというか400エンジンとのマッチングは私の筆舌では評価しきれない。当然250ならばシャーシ(フレーム、サス、ブレーキ)性能の高さは全く破綻を感じさせませんでした。

01、02も400の絶対数が少ないということもありますが皆さん手放さない。特にセルのついた03の400はいまだに中古が出てきません。

 

加えて日本だけのピッコロエンデューロも01でした。

80cc、19、16インチタイヤのミニモトクロスモデルをエンデューロモデルとして制作。中々の人気を得る事が出来、今のアルミフレーム・ミニモデルも毎年、数は少ないながら注文があります。

 

さて、 平成は様々の出来事が有りました。勿論、過去には様々な事が起こりました。

当然よい事も、悪い事も。最も平成に限りません。

でも総じてtmで良かった。tmがよかった。と、思い、言えるのが何よりうれしいと改めて感じる事に感謝。

 

平成、弊社にとってはとても良い時代でした。ありがとうございました。

令和もtm、弊社共々よろしくお願いいたします。