One chance! 19 EN 250ES試乗記

とりあえず乗りたいのがEN250ES。

やはりtmは2Tでしょう。と、言うのもありますが。

また、新型エンジンにエレクトリック・スターター(以下ES)装備。加えて新フレーム+ショート・ホィール・ベースというスペックがなにより気になる。

4TCC250の新型エンジンにも乗りたいが、2T+ES+新型エンジンってことで2T250を先にする事にした。何せ時間がないし2Tが大好きなのが一番の理由。

実のところこの時期の北海道故に試乗はあきらめていましたが、今まで降った雪も6日現在は全て溶けて全く問題なく走れそう。

当方、雪が少ない地域と多い地域の狭間なのでまだ大丈夫かと期待していましたが・・予報では7日から来週にかけて連日雪マーク。

しかも気温は最高でもマイナス。

そう、2台組み立てていたら乗れなくなる。つまり、7日の午前中がOne chanceみたい。

 

 

単純に走るだけならtmは新雪30cmくらいの雪の中でも走れますが、やはり少しでも通常走行状態でのインプレが大事でしょう。して雪の中の走行は痛みますから。

 

雪の降る中、土が見えるうちに、雪が積もる前にと7日の朝にEN250ESと共にいつもの山に出かけてきました。

 

フォークのセッテングのみを変更して走り始めます。

それは標準から圧を2クリック緩めただけ。空気圧は前後0.8psi。後は全く触っていない。

フォークの突き出しは一段目。キャブも全く標準状態。

 

さすがにES!

2Tがセルで始動!なんて、実に感動的。

自分にとって2T250にセル付きが今の自分の理想中の理想でした!勿論、tmの。

 

暖気はしません。

普段から常々、始動直後から走ります。理由はサーモスタットが装備されない2Tレーシング・エンジン、まして混合仕様ですからアイドリングもブリッピングも含めて無負荷暖気運転など百害あって一利なし。って、いうか意味がない。

スロットル開度せいぜい数ミリの走行が暖機運転の代わり。そうなにより負荷が大事でしょう。

そして早め早めのシフトアップ。

一端始動し、暖まるとアイドリングも安定してきます。

余談

だからと言ってアイドリング状態では放置しないでください。

 

排気音というか、フィーリングは従来の2T250チックで、サウンドもtmらしく快音で、なによりエンジンのスムースな事です。

加えて遠くで“ヒューン”っていう気持ちよいというか心地よい回転音も聞こえる。

余談

この音、大昔のワ-クス・マシンからよく聞かれた音。(ベアリングの違い?)

また、tmは従来型からも聞こえていたと思いますが、19で改めて気が付いた。

19tm250の場合、クランク・ベアリングからなのか?カウンター・シャフトの回転音なのか?は、今回の寒さに耐えての試乗では確かな事は言えませんが気持ちの良い。耳に心地よく、好き者の好きな音です。少なくとも私は気持ちよく感じます。

 

それとバランサー付きってどう?・・。

バランサー装備故なのか?って、いうより実に気持ちよく回る。まったくフリクションなど感じさせない程に軽々と回ります。してどこからでもスロットルに追従して回転(パワー)を立ち上げますが特筆すべきはその回転上昇のマナーの良さ。と、さすがにtmエンジンの血統を見せてくれます。って、いうか自然なのでバランサー付きなのかも分からない。つまり、tmのエンジンである。

余談

昔、ポルシェ944に乗った時、バランサー・シャフト装備からか?速いのは速いがエンジン回転の上下が重々しく、音も如何にも余分な物が回っているようなシャーっていう音がポルシェらしくなく感じたのでバランサー・シャフトには個人的に少し心配していましたがまったく杞憂で、それどころか気持ちがよい。

と、いうか回転に緻密さと言うか密度を感じます。

 

って、いうのも画像の路面、雪に隠れた土はカチン・コチンに凍結した上に雪ですから見えない石や木の枝がかくれている。つまり、予期せぬ外乱に常に見舞われます。

また、轍などは凍結したレール状態なので一瞬たりとも気を抜くことができません。

マナーの悪いエンジンというか、下のない雑に回るエンジン、フラットでないエンジンならこの状況では走れたものではありません。この様な路面でこそ本当のエンジンの実力が、良し悪しが見える。そう、グリップがよい路面ならどんなエンジンでも走行はできます。

また、サスと言うかシャーシも同じですが、後半に述べます。

 

雪の中でも走る気になる。走れるのがtm。

水たまりは凍結してその上に雪が降り積もっています。雪の下にある本来の路面状況は全く見えない。間違いないのは凍結した轍と凸凹と倒木もある。

つまり、路面状況は見えませんが、マシンが状況を教えてくれます。

 

一度だけそれなりにアクセルを開けてみます。

状況が状況ですからトラクション・コントロールが効いたとしても“滑ります”し“横を向きます”けれど破綻なく乗り手の意思に忠実に走る。

ですから滑っても横向いても怖くない。

と、いうか、アクセルを開くと矢のように直進、加速する様はさすがにtm。また、この状況の中、大きな水たまりに入る際にフロントを軽くすることも、上げる事も可能にするエンジンは素晴らしい。

って、いうか、トラクションがよいのでしょう。

 

シフトアップして気が付いたのはシフト・フィール。

従来型より軽く、確実になったように感じます。従来とて別に不満が有った訳ではありませんが自ら吸い込まれる如くシフトが決まります。シフト・レバーが変更になった為かもしれません。

 

試乗の終わりの長い下り坂にてエンスト!

雪と凍結の為に惰性でエンジンは始動できないのは経験からよくわかります。は、良いのですが自然にキック・アームを引き出していた!ES付きを忘れていて思わず苦笑。

 

さて、シャーシに移りますが、先にも述べたように滑ります。路面に何があるのか何も見えませんから危険です。

でも、加速し、曲がり、止まります。って、言いますか乗り手の意思でコントロールできます。

 

何よりブレーキを掛けられる。

言っている意味が?でしょうか?

実はこのような状況で走行された方はよくお判りでしょうが、普通、本能的というか自然にフロント・ブレーキは掛けられない。

そう、フロント・ロックが怖い。ロックさせれば瞬間的に路面にたたきつけられるような転倒してしまいます。

 

でもtmは問題ありません。

この状況の中、時にオーバーランしそうに数回陥りましたが、それなりに作動させればきちんと速度を落とせる。って、いうかコントロールできる。これこそ知る人ぞ知るtmのすごさ。勿論、マシンが起きた状態です。

が、同じ状況で走れないマシンのなんと多い事か!

 

ブレーキングを支えるのはサスとフレーム。

また、今回の路面では操縦性云々はあまり語れませんが、安定性だけは自信をもって述べます。

ショート・ホィール・ベース化はコース走行とかとトリッキー向けもしくは旋回性能優先かな?って、思っていましたがそれは所詮マシン造りを知らない素人の発想だったことを知りました。

先にも述べましたが、悪条件の中でも安定感に死角はない。特に凍結した轍はまるでレールですが、いくらtmとて怖いのは怖かったのですが走破に不安はなく、飛び越えは控えましたがライン変更などは斜めにガンガン切っていけます。

これは重心位置の低さ、サスの動きの良さの証明にもなるでしょう。

 

 

画像では分かりにくいですが、轍が入り組んで、おまけに凍結してかなり荒れた路面です。

やばいかな?と、いったん止まって路面を確認した時のショット。

曇って見えますが雪が降っている。

勿論、怖いもの見たさで愉しく走ってきましたよ。

雪の下が凍結していないなら普通に愉しく走れますが、凍結というのは全く状況を変えます。

 

余談

一度だけフロントをロックさせてしまった!しかし、転倒にはいたらなかった。なぜか?挙動がゆったりしていますから対応できたのです。

凍結路面でフロント・ロックはまさに命とり。

以前、他のエンデューロ・バイクにて同じ状況で思い切り、しかも瞬間的に路面に叩きつけられたことがあってその痛さ、恐怖は忘れられないのですが、また、tmに助けられました。

 

してコーナーです。

状況が状況ですからバンクにぶつけてとか、攻めるとか、ドリフト等できませんでしたが、それなりにバンクもできるし、アクセルも開きます。

けど、それ以上には述べることは今回できません。ご容赦ください。

 

で、今までの事で気が付きましたか?

そうtmの最も大きな優位性というか、tmでなければならない事と言いますか?tmならでの事を。

それは、路面状況がまるで自分の手で触りながら走っているように伝わる路面情報の豊かさです。それがあるからこの状況でも走れるのです。

それも必要以外の情報はシャットダウンしているような正確さはもうもう、素晴らしい!の、一言です。

いかなる状況でも安心できるtmっていうのは、いつの時代も、新型になっても標準装備されています。

余談

同じような、また、もっとひどい雪の中でも周回コースであればガンガン攻める事が可能です。でも今回は未知の路面を走り続けていくのです。そう、まったく先が分からに状況です。

 

最後にサスペンションです。

新車です。また、この寒さですから固く感じるのは当たり前。

まして今回はそれなりの速度とは言ってもいつもよりは遅いのですが、実にダンピングのきいた気持ちよさを覚えます。

前後共に固いというよりダンピングの確実さと動作のスムースさが印象的です。そう、ただ固いわけではなくダンピングも効いていて動きが良いのです。

特に初期の動きの良さなくして今回のような路面は走れるものではありません。

 

そういえばKYBフォーク何気にちょっと違います。見てわかる違いは突き出しを図るライン数が変わっている気がする。(忘れてしまいました!)

それとtm shockです。

標準だとダンピングを強めないとtm shockのソフトさを以前感じましたが、19は標準のまま見事に前後ともピシッと引き締まったバランスの良さを感じます。

 

最後にエンジンとシャーシのマッチングに完成度の高さ。

今回体験してみて、そのエンジンであれ、車体であれどの部分にも不足も不満も感じない。それどころかすばらしさに溜息と共に完成度という言葉が浮かぶ。

 

私は自分が乗っていないうちから“完成度が高いとか真打登場”などと述べてきましたが、実際想像を超える出来の良さであり、この程度の形容詞では足りない。と、思わせます。

 

2TEN250ESを知ってこれでは2TCC250FIESのライバルは2TEN250ESとなる。

そう、クロスカントリーとエンデューロ同士の対決でしょう!

同時に比べる楽しみも増えましたがどちらもtmですし、tmはtmですから、どちらでもよいでしょう。

なぜならtmは125にのっても250が欲しくなる。2Tを所有しても4T欲しくなる。つまりEN250を所有されてもCC250も買われる方がおられても何の不思議もないのです。

 

して4TCC250FIESにも乗りたい!

その前に組み立てなければなりませんが、道南にて走れる場所が有るならぜひ今一度EN250ESともに走ってみたいと考えています。

 

好き勝手を書きましたが、命を懸けて試乗してきて言うのです。嘘だと思うなら乗ってみてください。19tmこれまた素晴らしく進化しています。

 

やはり試乗会は外せないな~これは!