質感

物質というのは“物の質”と書く。

つまり、物にはそれぞれ質が有る事。

我々機械を愛し車やモーターサイクルを趣味とする人々には各部の“質感こそが最重要となる方もいる。

但し、人の感じ方は十人十色ですが。

思えば96年当時初めてtmが入荷した際それまでのマシンと造りの違いに驚きながら組み上げ、焦る心のままにエンジンを始動。始動と共に背筋がぞくぞくする快音に包まれた。

感動?とは違うような気もするがその衝撃は今尚鮮明。

弾けるようであり、それでいて力の強さを感じさせる低く、太い排気音、スロットルに同調して歌い上げる様にそれまでのエンデューロマシンとは全く違う質感であり雰囲気でした。

 

正直、イタリア製に対する先入観から、それまで乗っていたオーストリア製マシンに勝る事はないと、なんとなくというか根拠もなく感じていた。

って、言いますか?それまでのオーストリア製マシンの壊れる事、壊れる事と言ったら半端なかった。そこでイタリア製となると“いったいどうなる?”と、正直不安であった。

しかし、やがて実際に山道に入った際にそれは覆った。また、時が立つに連れてtmの丈夫さ、質の高さを確認できた。

 

走行性能もそうでした、

アイドル付近の粘りは前のマシンに軍配を上げますが、そこからの低中速~中速そして高速の伸びは圧巻。

と、言うのも回転フィールです。まさしく“質感”が全く違う。

緻密で滑らかでありながらシャープな回転の切れに絶句!

しかも際限なく回ろうとしまう様にそれまでのマシンが基準だったために受けたカルチャーショックは相当大きかった。

 

もっとも大きな衝撃は。

シャーシと言うかフレーム、サスである。同じマルゾッキ+オーリンスの組み合わせでしたが、全く別の乗物。

tmはイケイケ状態ですが、もう一方は乗り易い。って、いうか、まったりと当たりがソフトです。

どちらが良いのかは好みもありますが、圧倒的に違ったのは安心感とライン取りの自在さです。全く別というかtmは自在に好きにラインを選べる。そう、走行と言う質の違いも明らかでした。

 

実にこれほど違うのかって驚いたものです。

つまり、物には大きな違いがあるという事になります。

ただ、これらは乗らなければ確認できない質の違いですが、最近は誰の目にも明らかな見た目での質感の違いすら否定される方がいる事の異常さを感じる場合もあります。

ま、人間経験を積んで目を養いましょう。って話です。

 

昨年末、弊社のトランポで成田に出かけた際、この車4WDですか?聞かれたので2WDですよ。と、答えたら北海道で2WDって意味わかんない!

って、見も知らない者に言われました。

何だ、こいつは?と、思ったが君子危うきに近寄らずと無視。

その違いも価値も乗った事もない。まして知らない人に言われる筋合いではない。

また、知らない人の物によくこういうケチをつける神経に今の“煽り運転”に通じる物を感じます。

余談

最近は馬鹿を相手にしなくなった。そう、大人に成ったのです。してその者のお顔はやはり“そういう”感じでした。最近はバイク乗りにも少々ずれた人を見ますね。ほんの20年前まではいませんでしたが。

 

バイク業界でのトランポはハイエースが圧倒的首位にいる。

自分もキャラバンから始まり100系、200系と乗ってきた。100系も取り扱い機種が増えたのを機に走行性能(動力性能ではない)が嫌という最も大きな理由から2tトラックに数年で入れ替えたが、それもまたトラブル続きとあまりの遅さに200系としたが・・・。

また、嫌われるのを覚悟であえて言いますが納車になった日の試運転で感じた第一印象は“200系は”最初から壊れているしょ!”と、確認してしまった。(今の新型は知りませんが)

余談

以前のトラックと良い、200ハイエースもそうだが納車日に落胆させられるって車が大好き人間には想像を超える苦しみですからね。

 

エンジンは燃費も良くてパワーもマー満足。

が、他は悪口にしかなりませんから避けますが走る度に苦痛で結局、足回り、フレーム、オーディオをモデファイして何とか我慢できるように仕上げました。しかし、最終的にまた、乗れば乗るほどにどうにも出来ないブレーキの弱さ、質の低さはやはり我慢できなくなった。

でも、売る際にはハイエースでよかった!

と、心から感じた。と、言うのも6年のったがホボ新車価格で売れたのですから!

私には残念ながら良さも価値は見いだせないままでしたが、見いだせる方に乗られてハイエースも良かったと思う。

 

今のトランポは希少性でしょうか、中古車でも値段は結構しましたが全く改造なして十分満足できるパフォーマンスがなにより素晴らしい。やっぱり車は“走り”こそ価値。

新東名をバイク二台と工具や試乗会装備満載で130㎞保ったまま走っても余裕を持てるし、その状態でもフルブレーキを平気な顔で踏めます。して疲れないし何より運転が愉しめる。

 

実際はポジションが日本人体系の自分には会わないので慣れるまでは難儀しましたが、そのエンジン、ブレーキ、サス、フレームの織りなす質感がとても好き。なにより、一日1000㎞広島から栃木まで走っても全く疲れないのですから。

また、今の使用方法では4WDの必要を感じる事など殆どない。

余談

少々古いので悪路ではガタつきますが。

 

そう、物の質ってとっても大事です。

tmはとてつもなくスパルタンなマシンです。一般的に乗り易くもない。でも、このレーシーさをご享受頂けるなら最高の相棒となる。

また、構成部品の質感と言う物に価値を見いだせる方にもtmは裏切らないと、信じています。

 

ネットばかり見ないで人を見ましょうか?

コレモ、ネット配信でしたが・・。