官能の世界

折角、オフロードバイクに乗るのに、しかも最近は大人と呼ばれる方が大いはずなのにわざわざ質は低い、まして所有する、乗る喜びもない機械が売れている?

バイクを趣味とするなら人生を豊かに、質の高い人生を過ごせるバイクを選ぶべきでは?と思うのは我々世代に限らないでしょう。

バイクや車で質の高い、付加価値が高いというのは気持ち良さ、官能的な部分感じさせてくれるマシンを指すと思うのですが、昨今はただ“乗り易い”っていう部分だけで納得される方も多い。

とても淋しい話ですが、もしそんな世界があるなら味わってみたいという方もおいででしょう。上手く伝わればよいのですが機械から受ける官能の世界にいざなってみましょう。

でも主観ですからね。

 

以前、メルセデスの300E(ちなみに名機と言われた124型)という6気筒3000㏄にてコーナーを立ち上がった際、スロットルワークにシンクロしたゾクゾクするほど滑らかな更け上がりに“鳥肌”が立つほどの快感を覚えた事がある。

へ―、これが“シルキー・タッチ”って言うんだ!って、感じた事を今でもはっきり覚えています。

して、300EしかもSOHCの普通の実用車ですが何より運転が愉しい。

つまり、はっきり前面“Fun to Drive”って歌っている訳でもないが操縦して何気に愉しいし安心感もある。つまり、つい乗りたくなる。

このつい乗りたくなるっていうのが、とっても大事でしょう。車造りのうまさというか・・。

 

運転して退屈しないっていうか?60㎞でも愉しい。別にシャープな動きでもなく、ロールもある。なにもスポーティーではないが愉しいのだ。

そして特に速さを感じる訳ではないが時折、踏み込むと先のたまらない滑らかさと共に湧き上がるように、しかも上質なパワー故に酔いしれるような快感を味わえる。この味わいも含めてもっともメルセデス・ベンツらしいと言えるのがメルセデスは124と言われる所以なのでしょう。

 

それとドカの900SS。

以前、バイクショップ時代お客様にどうしてもと、頼まれ知り合いの店から分けていただいたドカッティー900SSってバイクもそういう官能マシンでした。

納車準備が終わって試運転の最中の出来事である。

前走車をかわそうとほんの少しスロットルを開いた際にその官能の世界が始まりました。

Lツインと呼ばれる2気筒マシンが加速の際に奏でるエンジンの振動と音と共に立ち上がるトルクというかパワー、回転フィールはまるでこの世の物とは思えない(つまり、それまで体験していない)気持ち良さというか体に染み渡る悦楽というか官能の世界を感じさせてくれました。

パワーやスピードは日本のスーパーバイクと比べるモノではないが、速度など低くともこの心地よさ、気持ち良さを味わせてくれる乗り物の一つであり、これがドカの価値と言われても納得できる程の妖艶ともいえる官能の世界が見えました。

余談

このドカと同様というか、エンジンの回転フィールに感動するマシンと言えばVOR530と400。共にハイカムとハイコンプピストンを装備した仕様ですが、あのエンジンフィールはドカ以上というか、異質ながら悦楽、快感を味わえるという意味では全く同じです。

しかも530はその快感に暴力的なピックアップ+パワーはまるで首筋を羽で触れているが如くぞくぞくした世界を、一方400はそれこそ際限なく回転と共にパワーを立ち上げる様はあたかも愛撫されているような快感が続く様でした。

 

特にターマックを走るマシンなら無くてはならない魅力として、エンジンの回転フィール、鼓動、パワーフィールそしてサウンドにその価値というか魅力、快感を覚える場合が多い。

ただバイクは乗り手の経験、技量によっても理解できる、感じる“域”が違います。車は低い速度というか広い範囲でも“FUN”を感じられるばあいもありますが。

そんな車チックというかエンジンだけではなく広い範囲で18tm250Fiesは今まで経験した事のない動き、走りというか、その挙動のすべてが心地よい。って、いうか“夢心地”と、言い変えられる。

そう、エンジンフィールからだけではないのです。また、速度が低くとも“FUN”を感じさせてくれる。

ダートマシンならではで本当に愉しく走れる。

アクセルを開けて加速、ブレーキで原則してコーナー進入からまた立ち上がる。そんな一連の作業の質がとても高い。と、いうかとっても小気味よいのです。

 

オフロード走行はどんなマシンでもダートバイクなら愉しいでしょう。

でもtmは違う。ダート走行の愉しさに+してtmに乗るのが愉しい。と言うべきか?

それは巧く表現できませんが、“意のまま”というか、操縦、走る事自体の次元が一寸変化してきていないか?と、思っています。

同じ事を述べてもダブりになりますので、どう感じたかは今一度ホームページにある“2018tmの試乗記”をご参照いただきたく思います。

 

大袈裟でも何でもない。雪が解けて山に入れる状況になったらお越しください。

tmに乗って愉しいと思わない方などいない。ぜひ乗ってください。tmを知らないでダートバイクは語れない事を実感される事間違いありません。

 

tmってマシンは排気量に関係なくただ山を走るだけならスロットル開度は精々20%で十分。時に50%も開けたらとんでもない速度になってオーバーランするほどトラクションが高いマシン。

でもその先。

レースの世界に突入した。もしくはそれに準じた世界に突入した状況の話です。また、通常走行では考えられない状況でのマシン挙動の話ですが。

実際、速度は違っても変わりません。ライダーの安全性を最優先に感じる挙動なのがより鮮明になるだけです。

ただ、その意のまま感というか、鈍感な挙動が速度に伴って更に更にライダーに安心感を与えてくれます。あたかもバイクが生き物の様ともいえる。

これって、つまりライディングの質が高いという事ですよ。趣味の質が高くなるなら人生の質も高くなりますね。

余談

実はFBでエーロの雪の中のトレーニングシーンに刺激されて隣の空き地で250FIESにて遊んでみました。(FBにてeero remesって検索してみてください。)

 

するとどうでしょう!

滑りやすく、トラクションの掛かりにくい雪の中でも山の中同様とはさすがに言えませんが基本“意のまま”に走れる。

勿論、速度は低く、装備も軍手+長靴+ヘルメットだけの簡易的(危険ですからしないでね)な格好でも汗ばむほど愉しめました。

それどころか、雪の中を加速、ブレーキングし雪の轍をバンクに見立て曲がる様は快感以外何物でもありません。

つまり、状況はどうであれ思いのままコントロールできるという事でしょう。というか、むずかしいコンデションだから余計感じる部分。更に速い方、上手い方にはたまらない悦楽の世界なのはエーロの走りが証明しています。

 

ただ、雪の中はマシンが異常に痛みますから走行後の手当ても山以上に大事です。また、万一、ケガしてもまずいのであまりお勧めはいたしませんが。

 

tm2Tもそう、回転フィールからサウンドまでエンジン自体が快感の塊なのはオーナーなら誰しもご存知。して、桁違いの面白さの支えとなる操縦安定性の高さはいままで散々述べてきています。

やはり、本物とか突き抜けて高められた物だけの世界なのでしょう。人間の五感を刺激できるというのは。

 

我々、好き者にはこういった官能の世界にこそ価値を見出せるのかもしれません。それならtmから離れられないのは当たり前ですね。