
以前、与太話に“オオカミは犬にもなれるが、犬はオオカミにはなれない”と、述べた事が有る。
エンデューロマシンにこの言葉を当てはめると“エンデューロマシンはトレールの様にも走れるが、トレールはエンデューロマシン同様に走れない”と、なります。
競技での信頼性、耐久性、走破性、安全性においては間違いなく正しい例えでしょう。
さて、そんな生粋のエンデューロレーサーである18tmは更にレーサーとして、最新鋭と言えるレーサーらしく進化、昇華いたしました。
例えば2T。

昨年2017の“低フリクション化”はtm2Tレーシングを見事に表現しています。
特にエンジンのフリクションを全く感じない回転フィール、スムースなパワーデリバリーは以前からのtmエンジンが当たり前の我々にもびっくりを越えて“ため息”の世界にいざなってくれました。
その“滑らかさ”をベースに125/144は次の進化を遂げました。
まずはパフォーマンス向上を実現するシリンダーをモデファイ。
モデファイの意味を更に具体化する新デザインのシリンダーヘッド(燃焼チャンバー)。
また、パフォーマンスを保証するキャブレターセッテングとマッピング変更。そして新エキゾースト。
以上から、更なるパワーアップとフラットなトルク特性をベースにて小気味よく、また快感を覚えるレーシーなフィーリング、鮮烈なピックアップと共に扱いやすさを高次元で両立いたしました。
また、250/300はハイパワー、大排気量2Tではお約束ともいえる振動、エンジンブレーキにおける不正爆発など微塵も感じさせません。tmはスムースなタッチを感じさせてくれました。


それが排気系のチューニングによって更に味わい深く、パワーアップを伴いながらマイルドにと昇華。125/144同様にフリクションを感じない回転フィールは従来2T250で味わえない滑らかさからマイルドという表現になってしまうのです。
僅かなスロット開度でも存分にハイパワー2Tの本質、魅力を味わい、そして満喫できます。
また、全開パワーを解放したとしてもtmだけの育ちの良さ、質の高さを感じさせてくれます。
そう、パワーにも質が有ると教えてくれるのです。
とてつもないパワーと淑女の様な立ち振る舞いのこのマシン、正に麻薬的な魅力にあふれています。と、いうかすべてを捨てても良いという覚悟。他は何も見えなくなる男女の恋愛状態と、言いますか人間的いや女性的魅力も見いだせる素晴らしいマシンが2Ttm250 。
繊細にして豪快 清楚にして妖艶 優雅にして俊敏
そんな形容を即座に思いつくマシンと言えばtm250。しかし、それも魅力の一部でしかないのは乗ればわかります。
4T250


エーロによる2年連続世界チャンプマシンに輝くtm250Fiesに死角などありません。
他のtm同様に昇華されたフレーム、サスペンションそして熟成のエンジンのパッケージは正統派として世界最高の4T250エンデューロレーサーなのです。
フレーム
tmならではのアルミフレームがより軽く、より強く進化されたのも18tmです。
アルミフレーム初採用された08モデルから数えて11年目の熟成は正に成熟を迎えました。
アルミはカタイ!クロモリが好き!
と、言われる方もおいでになる。しかし、tmにお乗りください。できれば貴方が走るいつもの山、コースで。
先のカタイとかクロモリが云々は吹き飛ぶでしょう。
何故なら、tmはレーサーであり現在のtm Racingが想い描き、考える最高峰のマシンとしてパッケージされたマシン。
アルミフレームはその一部でしかないのです。
サスペンション
新tm用KYBフォークは従来の剛性はそのままに徹底的にフリクションを軽減しました。
それはサスペンションの持ち味、性能を存分に生かす為。
新フレームと共に圧倒的な走行性能、安定性と操縦性、自らの手で確認しているような豊富な路面情報。何より外乱に対して鈍感な挙動を実現。
ライダーの意思に忠実でありながらライダーの安全性能を極限まで高めました。
以上2018tmエンデューロを駆け足ですが紹介しました。10月早々には試乗車が入荷いたしますのでセットアップ、試乗後より詳細な部分、インプレッションを改めてアップいたします。