スノー・バイク(長文注意)

画像は昨今、北海道にて流行っている“スノー・バイク”tm530SMRにYETIのキャタピラ駆動+スキーを組み込んだマシン。
実に痛快で冒険心あふれる愉しい乗り物として最近北海道ではブームになっている。

実際、このダートバイクに組み込むシステムのスノー・バイク(以下SB)にはまだ乗ったことはありませんが弊社と長いお付き合いを頂いている方は弊社自身も以前SBの先駆けとなるカナダ製のスノー・ホークを輸入販売していたのを覚えておいでだと思う。


そのスノー・ホークは2T2気筒エンジンをアルミパネルフレームに乗せ、フロントを一本スキーとした物でした。
その性能は素晴らしく特に走破性は当時のいかなるスノー・モービルをしのぐ深雪性能をみせてくれました。
が、初期モデルは固い凍結路での安定感に難があり、また、その車体の大きさから日本では中々普及が難しく継続を断念しましたが痛快な走破性には多いなる魅力を覚えた物でした。

その数年後ダートバイクにキャタピラとスキーを組み込むキットが発売され、特にこの一、二年人気が出てきています。

タブン知名度もそうですが機械自体の性能も向上したのでしょう。
 その中、先月が2018モデルの予約受付だった事、tmのユーザーさんの中にも所有されている方もおいでになる。

更に友人が画像のSB(YETI)のディーラーを営んでいる。
して正直自分も乗りたいな~と、思っているのでちょっとSBを与太にしてみました。

 

と、いうのも。
実は15年程前までは冬場のトレーニングとして会社の横の広場にコースを製作してSBにて毎日30分+を2ヒート走っていた。
最も当時はイジー・スノーをボアアップしたマシンとスノー・ホークの120㏄と軽量的なモデルでした。
ですからパワーはありませんが、雪の上ではギャップが簡単にできモトクロス並みの体力消耗度ですから良いトレーニングでした。

 

ただ同様にマシンの消耗もひどくてイジー・スノーはレーシングオイルを使用の混合燃料にしても一日の走行が終わる頃には始動性が悪くなり2日走れば完全に圧縮が無くなって始動しない状態と週に2度はエンジンを開けてリング、ピストン交換でした。(大袈裟ではなく)


いくら部品が安くとも流石に呆れて、っていうか所詮民生用、その様に使用される事を想定していません。つまり、壊しているようなものですから専用としてスノー・ホーク60㏄と120㏄にした。

 

勿論、500とか600もOKですが車体の大きさ、重さの加えてコースが狭いので無理があり、燃料とオイル代金から毎日のトレーニングには現実的ではありませんでした。

 

スノー・ホークのエンジンは流石に耐久性がありましたが問題は駆動ベルトの寿命です。

タイトターンが多いコースでは一週間は持たずに国産で探して代用していました。
最も国産ベルトは更に寿命は短いのですが入手が速い、安いのでトレーニングには最適でした。

 

何故SBでトレーニング?
それはアジアインターナショナルエンデューロに参加の為でした。
当時の開催は3月でしたからその時期は北海道ではバイクに乗ることは出来ない。しかも気温差30度以上の中いきなりレースは乗り手に厳しい。

ジムにも通いましたがやはりバイクに乗りたい。

そこでSBは愉しみ+トレーニングとしていました。

 

と、元来SBは興味があるのですが、今のマシンは中々手が出ないでいる理由もある。
それはエンデューロ、モトクロス・マシンは雪の中を走るようには制作していない。ましてキャタピラを装備など考えてもいないでしょう。

つまり、壊している状態にならないか?と、言う懸念。

 

更に雪の中というのは負荷が半端なく掛かります。
どのくらいの負荷か?というなら以前、深雪の過酷さは専用であるはずのスノー・モービルですら登りの負荷に耐え切れずにクランクシャフトが折れた!なんて実際に経験があります。
雪に中を走るように制作されたモービルのエンジンのクランクシャフトが折れるのです。

そう、負荷が、消耗の具合が半端ではない証明でしょう。

 

また、バイクにスパイクタイヤを履いてもトレーニングしましたが、2Tしかも200ccくらいのトレールではあっと言う間にパワーを無くし、真冬を走る対策をしていないマシンの寿命は極端になくなります。


更にスパイクによって重くなったバネ下重量の影響から操縦性、安定性もそうだがサスペンションが本来の動きを失ってしまいました。
つまり、轍だらけの凍結路面では危険な動きをします。ましてトレールのサスペンションですから尚更です。

加えて危険を加速させるアイシングにも悩みました。

 

して結露。
真冬でも走行中はギャーオイルは熱を持ちます。しかし、走行後は真冬の車庫の中は一気にマイナス気温の中に放置と同じです。するとミッション内部が結露によって水分が発生します。


それを毎日繰り返すと水分からベアリングにサビ。しかもオイルは吸湿性があります。よってオイルと水分が混合されることによって凍結=ケース破損。もしくは潤滑不足からミッションが壊れます。

実際、自身もケースを壊しました。


2Tがそうですからオイルに浸かっている4Tは更に多くの部品が水分の混じったオイルにさらされています。
想像しただけで怖い!

 

尚、SBキットは大体450cc以上のマシンを推奨しています。
単純に250じゃパワーが足りないから愉しめない。同時に耐久性から考えても450は欲しい。あえて言うならチューングレベルの低い大排気量の方がさらに良いでしょう。

 

また、皆さんもご存じでしょうが4T450シングルとなれば発生する熱は相当です。

以前のキャブ仕様であれば走行風が当たらないアイドリングではエキパイが真っ赤になっていました。

その高熱を発生している金属にいきなり冷たい雪や氷が当たったら、どうなりますか?
というか、その高温状態に雪をかけて走るのがSBです!


当然、何度も繰り返すとヘッドやエキパイにクラックが入って当たり前ではないでしょうか?
つまり、帰ってこれない=遭難の危険もある。

できる対策としては走行毎には最低オイル交換です。

高負荷+結露対策にも必須。

理想は走行後にオイルを抜き、走行前に新しいオイル注入です。

また、エキパイやヘッドの直接雪が当たら無いような工夫でしょう。


乗り手の注意も必要で負荷が高い中にて回しので低いギャーでのオーバーレヴも注意です。特に外車はレヴリミッターが装備されていません。また、回ります。って、いうか、ついつい回しすぎます。

 

とてつもない愉しさと魅力あふれるスノー・バイクですがそれなりの知識、注意をしてください。

これはSBに限った事ではなくダート走行は各部にヤスリをかけているようなものですから舗装とは大きな違いが有ります。


良くお金が掛かるとか、バイクが高くなってきたなんて話をされますが、今のスポーツ専用スノー・モービルは200万を越え。また、スノー・バイクのキットはベースとなるバイク+100万の世界です。
高性能、痛快さ、面白さはそれなりの投資が無くては愉しめません。

更にSBの様な特殊で過酷な世界は加えてメンテナンス費用も考えなくてはなりません。

 

と、言いながらこのSBに興味があればご一報ください。
何より大切な正しい知識と経験を持つショップを紹介可能です。