サンプルテスト

先日、デリタイヤより“エキストリーム系”のタイヤのサンプルが届いた。

昨年末にはスペインのタイヤメーカーからFIMエンデューロのエキストリーム系FIMタイヤも届き“テストしなければ・・・”と、思いながら年を越していたが、今回のデリタイヤ入荷から真面目にテストしなければならなくなりました。


正直言ってタイヤテストは大変な労力、時間そして何より才能というか、人的に誰でもよい訳ではないので難しい。

そう、自分のバイクでちょっと走って“良いだの、効くだの”と、いうインプレじゃ話にはなりません。

 

余談
以前、アレックス・プザールのマシンテストに同行してびっくりしたのが“ラップタイムの安定”。

正直、ホボ20年前の出来事ですから正確な数値は忘れましたが、マディーの轍だらけのMXコースをホボ同じタイムで周回する様に舌を巻きました。

我々なら数秒どころか何十秒単位で変わるくらい難しいコンデションの中でしたが、さすが世界チャンプとうなるほどで、同じタイムを刻めて初めてテストとなる事を知りました。

 

しかし、タイヤテストとか試乗など“印象”とか“フィール”で述べられる場合が多い。

大体、雑誌がそうですから仕方ないと言えば仕方がないが、実際は“オイオイちょっと待ってよ”状態。

 

例えばそのテスターが印象を述べるレベルにあるのか?と、言う部分もあるが、競技用の部品、タイヤならデータに基づいたインプレをすべきである。

つまり、個人の主観より客観的なデータである。

 

さて、しかし、確かにテストっていうのは実は大変。

ましてタイヤテストというのはとても難しい。


例えば比較テストもそうだがイコールコンデションを確保する。

先にも言いましたが乗り手の技量と何より安定して走れるか?
コース設定、比較タイヤの選定準備etc。

 

前回のリヤタイヤテストはtm125としてフロントタイヤはすべて同じ銘柄を使用。

勿論、空気圧はすべて同じに。
ライダーはIBのモトクロスライダーでもあり、以前韓国エンデューロチャンプと私、そして参考意見の為にもう一人。
勿論、日本人ですよ。

 

ま、自分自身も今ならラップタイムうんうんのテストできる程の腕はありませんが、経験だけは豊富なので一応テストする事にしています。

オーナー特権?


使用するタイヤはテストタイヤ、テストタイヤと同じメーカーの旧型の2種、比較用ヨーロピアンタイヤ2種。をホィールに組み込んで準備。

勿論、すべて新品です。

 

テストするタイヤはFIMエンデューロ故にコースは明確なアップダウン、ガレバ少々、湿った赤土、比較的締まった砂利道。

つまり、一般的な林道として周回コースを作成してそれぞれのタイヤを履き替えてラップタイムを測定。


まず、旧型タイヤにてライダーがコース慣れるために慣熟走行を20ラップ程度行いラップタイムが安定してくる状態とします。つまり、ライダーがコース、マシンに対して慣熟する。
その後、それぞれのタイヤに履き替えて最低10ラップ以上を行って上位5ラップのタイムを測定。

それを2回繰り返し摩耗によるラップタイム、フィールの変化を見る為。そして最後にマシンを4Tに変えてテスト。


余談
基本、速い順番は2Tと同じでしたが、タイヤによってはそのタイム差が随分異なりました。
つまり、2T、4Tそれぞれにより良いタイヤってある。


また、4Tの速さには驚いた位です。

2T125と4T250が同じクラスというのはもはや無謀。

2T144の存在理由が明確になりました。

 

して最後にフィーリング的に“このタイヤは空気が低い方が”ですとか、前後も組み合わせを変更して一日、すべてのタイヤが摩耗し使用限度を迎えるまでテストを行いますが正直、ヘロヘロになります。

 

まだまだ、日程もタイヤ数、規模、マシンの種類、数も足りないのは重々承知していますが手前味噌ながら我々の様な零細企業では上出来のテストだと思っています。

 

なにより、自社の商品を知るのが販売側の責任。

お金の為のインプレやテストであってはならない。
だからタイム測定は、つまり数値が大事ですべてを物語ります。


余談
いくらフィールが良くても、良く感じてもタイムが遅いなら競技用としてはダメなのです。
ですから、印象、思い込みの意味は全くない。


例えばいくらAが好きでもタイムはBが速い。と、いう部分、つまり、好き嫌い、個人のフィールなど意味を持たない。して新型は明確にタイムが速いのが普通。

 

結果、それぞれの違いはあれ、本場のヨーロピアンタイヤはどれも大きな違いなく速く、摩耗後もタイムが安定。

つまり、セッテング、マシンに対して許容範囲が大きい。

マッチング幅が広い。と、いう事にもなる。


余談
アジアンのタイムはそれほど劣らないが路面に対する安定性、持続性にヨーロピアンとの隔たりはありました。

つまり、現在発売されているヨーロピアンエンデューロタイヤのレベルに達して初めて好き嫌いで選べる。


勿論、マシンとの相性というかサスセッテングで更にタイムは変わってきます。

その部分でのセッテングというのは重要。


つまり、まともで出来の良いエンデューロマシンではマシンとタイヤ、空気圧とのセッテング、マッチングが乗り手より大事となる。


余談
如何に現在のマシン性能が向上してきたかも確認できます。

ライダーとマシンを足した総合性能の中でマシンの比率、影響力が大きくなってきている。

 

実はテスト時、最後にテストした最新鋭ヨーロピアンタイヤには衝撃を受けました。
クラッチをつなぎ、最初のコーナーを回った瞬間からグリップ感というか食いつきを感じます。

結果、僅か1分30秒程度のコースで2.5~3秒近くも速い。

ここまで違うと明確にフィールも良くなる。でも言い方を変えるとフィールが良くないと遅い。

また、遅いタイヤはフィールも良くない?と、いう話になる?

 

今回はエキストリーム系という事でコース設定も前回より難しいし、空気圧も微妙に影響が有る。

また、天候によってコースコンデションが変わっても来る。
加えて比較すべきタイヤです。


同じアジアンタイヤで比較テストしてもあまり意味がないとも思えるので標準的なタイヤとしてならダンロップかゲコタか。でしょうか?