今年のダカールも終了。して我が日本のホンダは無念だった。
今回ホンダチームのライダー全員は指定場所給油違反で1時間のペナルティーを科せられた。
レースリザルト、ルールに“タラ、レバ”を言っても仕方ありませんがそれを踏まえてあえて言いますがペナルテキーが無ければホンダの優勝だった。
しかも悪天候からSSキャンセルも相次いだ中でのペナルティー1時間というのはとてつもなく大きい。
と、言うのもワークスチームの戦いはダカールの長丁場の中でも違いは数分、もしかしたら秒差の中で決まる。
もし、ペナルティーが無ければ14分+という大差での優勝となる。
余談
未だにフランス人、フランスチーム、続いてヨーロッピアン優先かも?
そう、必ずチームが、スポンサーが、またドライヴァーとナビのどちらかがフランス人でなければ勝てないのがダカールの誰も言わない実話。
その中ホンダは昨年型から見たら随分マシンの進化というか違いが見えました。
実際、昨年のマシンはライバルと比べても見るからに挙動が敏感、トリッキーで不安定だな~と走行シーンにて思いましたが、今年のモデルはまるで違う動きを見せました。
ゆったりした乗車状態から挙動の安定が見えます。またスタビリティー、走破性能の高さが画面上からも感じられ、しかも軽快である。
余談
今年のマシンには“ステアリングの挙動を補佐安定させるステアリングダンパー”が装備されていない。記憶違いでなければ昨年は装備されていたように思います。
レース環境に対応する熟成の速さ、消化の速さ、確実さは流石ワークスチームというか、ホンダならでは。
ホンダがダカールにワークス参戦して3年目か4年目?それは忘れましたが、勝てるというか速く走れるマシンをその時間で作り上げてきたのはダカールというかラリーを、ラリーマシンを理解してきたからか。
反面、ホンダと比べるとライバルである鉄フレームマシンたちの動きが少々鈍く見えます。基本何年も先行し実績もあって挙動は安定していますがホンダに比べると重そうに見える。
あえて言うならホンダは軽快+安定って感じです。
それは“フレームの違いか?
アルミフレームの優位性、特徴、メリットが遂に完成の域に?結果、鉄フレームマシンとはその動きが違うのかも。
余談
ヤマハも参戦していますが、あまり画面で捉えられていないので何ともコメントできません。
と、私ごときロートルライダーがとても偉そうな話をして恐縮ですが、続いての話は昨年ある国産車の出来の良さに驚いた話。
一昨年(2015)までのエンデューロマシンは外国製マシンの方に確実にアドヴァンテージが有ったように思います。しかし、昨年発売された国産EDマシンのすばらしさに余計なお世話ながらtm以外のヨーロピアンマシンの今後に危惧を覚えました。
それは、最新鋭有名外国製EDマシンに乗ってがっかりしていたからです。
話は昨年tm144試乗希望の方のリクエストから林道でマシンを交換。
つまり、その方のマシン(有名ヨーロピアンEDマシン2016のほぼ新車)を試乗する事になった。
第一印象はトレールチックでとても走らせるのは“楽”。
ただ、レーサーとして見ると動くだけで腰はない。路面状況も伝えない。不安定かつ前後バランスのチグハグなサスペンションはちょっと信じがたいほどだった。
何よりマシンレベル自体の低さになんじゃこりゃ?これが現在の○○なの?
と、がっかりした。
そのマシンを絶賛していた雑誌インプレのいい加減さにも呆れた。
が、しかし、その後、発売直後の国産エンデューロマシン(アルミフレーム)に乗って今度はその良さにビックリ!
素直にマシンとして完成されて思わずイイネ!と言える仕上がりを感じた。
実は10年前のモトクロスマシンを改造した手抜きマシンだろ。と、思っていました。
また、実際その様ですが、手抜きどころかまるで別のマシンの仕上がりだ。
悔しいけど?良いと思っていない先入観を物の見事にひっくり返すですから相当です。
エンジンはトルクを伴って滑らかにパワーを立ち上げ、マシンを押し出すトラクションの良さをスタート直後から感じさせる。
また、そのフィールに“かつてない味わい”すら感じました。
つまり、外車チックと言えそれまでの国産にはなかったフィール。
また、その挙動の安定感の高さです。
ちょっとしたコース走行ながらその出来の良さを感じさせた。
正直、サスはソフトすぎ故にハイスピード、長丁場の走行には物足りない。
ただ標準のままの未セッテング状態ですがパフォーマンスの高さは判る。
開発者のレベルの高さ。というか日本のエンデューロマシンも遂に世界に肩を並べてきたのか。
ちょっとした試乗ですからレーシング走行時の耐久性も判りませんし、トルク感というか粘りは物足りないが、へ~、ホ~って感じで感心しました。
ただ、所詮tm以外の事ですから如何でも良いのですっかり忘れていましたが、ダカールをみてそういえば・・と、思い出したのです。
結論
昨年は先の国産EDマシンの良さ、進化を実感。
そして年初にはホンダ・ダカールマシンの進化を感じながらスタートした2017ですが、やっとアルミフレームが二輪モータースポーツすべてのカテゴリーで優位を示し始める最初の年が2017なのかも?
鉄フレームの良さ。また、いまだに鉄フレームのマシンも多くある。
それはアルミフレームに対してコストも含めてメリットがあったのか?それともアルミまでいらない。
それほど変わらない?部分が有ったのかもしれない。
特にラリー、エンデューロマシンには。
しかし、2017ダカールにおいて圧倒的に速かったのはアルミフレームのマシンだった。
モタードもtm(アルミフレーム)が強い。
エンデューロもtmが二年連続チャンプのクラスもある。
モトクロスマシンは言うに及ばずアルミフレームが主流。
余談
アルミフレームは4Tとのマッチングが良い。
4Tにと開発されたのはご存知でしょうか?
ライダーとマシンの総合性能を問われる中、飛躍的にマシン性能の比率が高くなる新時代の始まりの予感です。
tmはアルミフレーム輸入車唯一。そして丸十年の熟成を重ねてきた事を改めて誇りに思います。