tmの部品ボルトたち

画像はtmのフォーククランプ。
ボルトの頭がクランプ本体に入り込む構造です。
実はこのスタイルはすべてのレーサーと呼べるマシンは同じだと思っていました。クランプ本体にボルト全体が入り込む構造。つまり、軽量化の意識がされている。


しかし、先日tm同様エンデューロレーサー、しかもレース用と歌っているバイクの同じ部位(ボルト)は通常の六角ボルトが使用されている。つまり、ボルトの頭の六角部分がクランプ表面より飛び出ているではないか!


tmが基準の自分からしたらなんという手抜き!と、いうか信じられない構造。
まったく、レーサーを購入されるお客さんというか、ユーザーを馬鹿にしているのか?甘く見ているのか?


もしそうならユーザーが可愛そう。
また、そうではなくそのマシンの考え方であるなら、また、目に見える部分がこれなら見えない他の部位は想像するだけで怖い!

 

tmのこの部分に使用されているキャップボルトのサイズは太さ8mmで長さが25mm。
しかし、表面から飛び出る六角ボルトの場合、同じ部位に使用するなら長さは35mm位以上になる。


つまり、重くなる。
軽量化はレーサーの宿命。また、ステアリングクランプというのは操縦安定性能に影響し強度、軽さ、バランスが必要な重要部位。

 

言い方を変えると通常の六角ボルトを使用するのは材質の関係で追い込んだ加工も出来ず強度もなく軽量化もなっていない。

 

そして次の画像。

tmが使用するフランジボルトと外装取り付けボルト。


フランジボルトは頭部が肉抜き軽量化されております。
加えて通常一般的なトレールですとかの市販車に使用されている六角ボルトの場合、太さ6mmのボルトであればレンチ等を掛ける部分は10mmの工具を使用します。


しかし、tmの場合は8mmの工具ですむ。つまり、ボルトの頭が小さい。
つまり、これも軽量化。

 

外装取り付けボルトは高さを低く表面を滑らかに仕上げ、あたり面を広げたキャップボルトになっております。これは必要な取り付け強度を確保しながら軽量化とライダーのボディーアクションを妨げない。を考慮しています。して美しさを意識した造りになっています。


余談
名戦闘機ゼロ戦の外板をとめる沈頭鋲と同じです。最もゼロ戦は空気抵抗の減少が目的ですが。

 

また、次の画像

左からサイレンサー取り付けカラー、シート取り付けカラーそしてラジエター取り付けカラーです。

他の例えばフェンダー取り付け専用WCやカラーと言った細部も同じです。
ご覧のようにすべてアルミ製。しかも削り出しです。
ここまでコストを掛ける必要があるのか?と、思われるのはレーサーを知らない方の話。
tmだから見えないところも手抜きはしない。徹底した軽量化をしているからレーサーといえるのです。

最後の画像はRシャフトと取り付けボルトです。 


ちなみにこの大きなアルミ製のナットは取り外しには32mmのボックスレンチが必要な大きさです。つまりシャフトが太い!

ですからアルミとして軽量化を計っています。(tmの場合は大体歴代アルミですが)


 アクスルシャフト。
前後共に直径25mmという驚異的な太さを誇りますが、軽量化が当たり前のように極薄+中空加工されている。

 

また、フロントのアクスルシャフトのフォークにクランプ(支持)される部分の太さは30mm。

この極太のアクスルシャフトが生み出す圧倒的な剛性、きちっとした保持と位置決めがあってはじめて確実で強大なトラクションとストッピングパワーを路面に伝えることが出来る。その為の必然な装備になります。
勿論、それを支えるスイングアームそしてフレームがあるからです。

 

強度と軽量化は一体です。
つまり、軽量化が見られないのは強度が無い裏返しとも言える。


そう、ボルト一本、アクスルシャフトだけみてマシンの素性が判るのです。
いくらレーサーを歌っても、高性能を歌っても小指のような細いアクスルシャフト、だらしなくボルトの頭が出っ張るっている。

また、派手なアルマイト部品にて飾られたバイクをレーサーとは言わない。

 

日本人もそろそろ本物を見る、見分ける目を持つころです。不景気だからこそ良い物、本物を選ぶべきです。

 

PS
先日、とても興味深い質問を頂いた。
その内容にて私の思うエンデューロレーサー、もしくはレーサーというシングルパーパスに特化したマシンに対する思いも、違いも初めて分かりました。


十人十色と言いますが、人が思う、欲しいマシンと自分が思う、望むマシンっていうのは違う物ですね。
と、いう事で次回から数回に渡ってその質問内容、当方の返答等を紹介いたと思います。
お楽しみに!