About tm shock

画像はtmショック。
このtmオリジナルショックは2012年モデルから採用され従来のオーリンス、ザックス&ボーゲをオプションとして残しながら標準採用として現在に至っております。
(2016現在OPはオーリンスTTXのみ)

画像から形状そのものは何の変哲もない通常のシングルショックユニットですが各部の造り込み、質感の高さをご確認出来るかと思います。

 

さてtmが何故、自社にて設備を準備までしてショックの開発するのか?
従来サスペンションユニットは外注にて対応できていた部品であり、生産台数や設備投資を考えるとコスト的には外注で賄ったほうが安上がりです。


何より、例え従来のオーリンス&ザックスだとしてもtm用にセットアップされて車体+サスペンションの組み合わせが生み出すtmの世界はいつの時代も“リファレンス”と例えられるスタビリティーとまるでお手本になるような操縦性を実現されていました。

 

最も大きな理由は?
タイムです。


例えば“パトリック”の言葉を借りるとオーリンスTTXはターマックですとか固い路面では素晴らしい仕事をするが、オフはtm shock。と、言い切ります。

自分の開発したユニットに絶対の自信があるようです。

余談

だから昨年までモタードにはTTX装備が多った訳です。


* パトリックとはtmショックの開発者&元tm・MXチームメカニック。
菅生に来た時もライダーの要望よりタイム優先のセッテングをしておりました。


また、アルミフレームになる直前、“アルミフレームによって2秒早くなるんだよね”と、言っていた彼の言葉が妙に耳に残っています。

つまり、実戦においてタイムが速いか?が、レーサーの価値という証明になる。

 

余談
乗りやすい=タイムが出る、速い。と、勘違いされている方が沢山いる。
例えば、慣れ親しんだ旧型から何もセットアップしていない新型に乗り換えてテストをした。案の定とても乗りにくかった。
でも“実際のタイムは旧型より速かった”


なんて事は開発現場には沢山転がっている話であり事実です。

ワークスレベルでもそうですから我々一般人の言う“乗り易い”と、言うくらいあてにならないものはありません。


つまり、旧型より速く走っていますから自分のそれまでを超えているので乗りにくいと感じる。
勿論、乗りにくい=タイムが出ない場合もありますが、それはあまりにもレベルが低い話です。

レーサー、レース用パーツは。
実際の走行において速く、確実に、安全に安定したタイムで走行できる。その為だけに開発しています。
フレームが、ジオメトリーが変更されているのに同じショックユニットを使用する。と、言う事などtmには発想も出来ないのでしょう。


tmがいまだ唯一のアルミフレーム車両、ましてオリジナルのRショックまで開発。そのショックユニットも毎年モデファイしているのですから、やはり普通じゃありません。

自分の思いにこだわることのできる少量生産だからこそ可能な部分なのは間違いありません。

 

さて、TTXや通常のオーリンスの作動感は確かに“上質”と、いうか滑らかであり、スムースです。この部分では直接tm shockと乗り換えると判るか?と、言うレベル。乗って判るほどの差はない。と、いうか本当に違いがわかるの?って、感じでしょう。


ただ、ショックのダンピングもすべて同じという訳でもなく単純な比較ですし、直接乗り換えるから判る部分でありtm shock単体で乗ってオーリンスと違う感覚など判るとは思えない。
そう、tm shockもとってもスムースであり、加えてtm shock には“ストローク感”というべきか?実にしなやかにいつまでもストロークする感覚も受けます。

tm shock はtmオリジナル。


つまり、produced by tmですから、他の部分同様に毎年変更を受けています。

いや、毎年変更されるフレーム、ジオメトリーの変更に合わせるためにモデファイされております。


例えば15モデルからは低圧に。して16モデルでは低圧に加えてリザーバータンクの容量が増大と変化してきているのです。勿論、内部シム構成などは必要に応じて変更しております。


そう、長いストローク感、しなやか、スムースに感じて当たり前。実際はタイムを速くするにためのモデファイ。結果上質なフィール、滑らかなストローク感も付帯したのでしょう。


余談 
今も毎日、朝から夕方までパトリックはtm shock をいじり倒しています。(笑)
でも、それがあるから突詰めた物、一つに特化した物には言葉で表現できない“何か”、“something else”と、言うものが自然に身に付きます。勿論、本当に優れた物にですが。

 

この“何か”というのが“味わい”というか乗り手の五感をくすぐる。
それは意図して出来たり、身についたりする物ではなく、料理でいうところの“おいしくなれ”と、いう作り手の想いが製品に乗り移る部分でもあるのではないでしょうか。


なんとなくファンタジィーの様ですが、説明できる部分として正しいと感じる。

また、少なくとも自分は感じますし、同様に共感される方も多いのです。

 

また、ライダーを育てるという部分。
tmに乗るとそのスタビリティーの高さ、安定感に多くの方が驚かれます。

同時に路面の情報が手に取るように感じられる部分。この情報なくして判断し安全に、楽しく走れるはずもない。
まさにこの事を言います。


どの様にコントロールするのが正しいのか?と、バイクが教えてくれる。加えて挙動の安定、鈍感な挙動がそれをさらに確かな物にしてくれると同時にライダーの安全性を確保してくれる。

 

tmは本当に優れた素晴らしいマシンですがちょっと残念な部分もある。
例えば日本の工業製品と比べると製品としてはフレームに傷がついていたり、汚れていたりがあります。

仕方がないとは言いませんが、現実この部分が悔しいのです。

 

毎年のように意見するのです。何故これほどすごいマシンを、ショックが作れるのに!と。

現在のtmにはすべてtm shock が標準となりました。


一部、TTXが選べます。残念ながら通常のオーリンスは終了となりました。
しかし、来年以降にはそのTTXも多分使用中止になるでしょう。

余談

もしかしてTTX装備tmにはプレミアがついたりして!そう、それぐらいのレベルのユニットであるのは間違いのない事実ですよTTXは。
理由の一つに現在のTTXはすべてアンドレアーニにて機種それぞれに合わせてチューンが必要になってきています。

つまり、汎用のTTXとはコストも含めて違います。

尚、TTXがtm shockより劣るという話ではありません。tm shock の出来が素晴らしい。と、言う話ですのでお間違いのないように。


余談
今年のTTXはイニシャルが強めの印象があります。

同じマシン同士の単純な比較でセッテングは行っておりませんからあくまで感覚ですが、それよりも自由に、さらに自社の思うままのチューンができるtm shockが主体になるのが自然。

結果、さらにtmshockのクオリティーというかレベルが高まる。言い方を変えるならTTXをも超えて見せる自信があるのでしょう。


しかも、tm社はオリジナルショックユニットを他には販売する気がない様です。

自社マシンを良く、速くする為だけに開発という贅沢な物です。(2016現在)

 

ショックユニットを在庫するなんて!酔狂だなって自分でも感じます。
ただ、何故か手元に置いていたいオーラに負けました。
見てくださいシャフトの太さ!なんとオーリンス+2㎜と見ていても飽きません。