T.M.E.E.S. 2

さて前回に続いてT.M.E.E.S.のお話。
125にて大いなる成功というか2Tの新たな可能性、未来を実現したT.M.E.E.S.はその翌年には当然144にも搭載。

125+T.M.E.E.S.はtmの最大の持ち味の超高回転まで回る回転域に加えて広いトルクバンド、痛快でありながら上質かつ安定したスロットルレスポンス&トラクション。125という枠を超えた低速の粘り等を現実に見せてくれました。


しかし、144とT.M.E.E.S.の組み合わせは125とはちょっと違うマッチングというか世界に感じます。

 

一言で言うなら“パワー”であり“高回転”そして“回転の軽快感”


つまり、125は低速からのフラットトルク化をT.M.E.E.S.が実現しました。

しかし、144は中速から高回転の伸び(パワー)とキレが以前にも増して向上したと特筆して良いでしょう。して、素晴らしく軽快に回るのです。


まるで125の様と言うような安易な例えでは語れません。

このパワー感をもちながら、まるでまったくフリクションが無い様に軽々と回るエンジンは他に知らない。

 

従来、ガバナー式であっても、T.M.E.E.S.を搭載されても144は何度も“日本人の為のマシン”と、紹介してきました。


それは125と全く同じ車体、重さですがモアパワー&モアートルクをこれほどまでに正しく、具体的に実現したマシンはtmが初。


余談
正しくと言うのは、単純なボアアップにとどまらず、エンジン構成部品を見直し、高い効率を実現しているから他ありません。


また、具体的と言うのは“すべて使えるパワー”と“丁度良いトルク”と、言い換えることが最も適切です。(ちょっと安易な例えですが)

絶妙なパワーとトルクの向上に加えて125と同じ軽さというか、取り回しを初めて実現したのがtm144であり、初心者からプロにも対応可能な絶対的に広い間口は144ならではの価値を見せた。

 

144は端なる125のボアアップではなく144ccとするに当たりクランクシャフト、クランクケース、シリンダー、ピストン、ヘッド等を専用設計されたのがtm144。


そう、生まれも育ちも血統も違いうのです。
安っぽくいうならコストの掛け方がまるで違う。つまり、tm144はデビュー時点で全く新しいマシン。

 

しかし、tm144は名機の誉れ高いtm125と比較されるのはそのたたずまいからも避けることは出来ないのも事実であり宿命でした。

 

そこでここからはtm125との話です。他のバイクとは比較しても意味が無い事ですのでよろしく。

 

確かに144は単純に125より力がある。
ガバナー式の時代でも低速から中速はとっても使い易い。

また、乗り易い。と、言えて間違いありません。直接比べると乗り易い、走りやすい。

楽に速くて愉しいと、言う評価でした。


また、ファイナルをロングにしても低速に物足りなさを感じることはありませんでした。

して山の中なら250をも簡単に追い回せるのもまた事実。

 

しかし、比較されるのは名機中の名機であるtm125です。
その違いはズバリ高回転。


過去144を試乗したtmフレークたちは“上が回らないね”と、簡単に言ってくれました。
実際、何方が乗っても144の方が、例え相手が125ではなく250だとしても144の方が速く確実に走れるのにもかかわらずtm125の高回転と比較します。


これを宿命と言うのでしょうか?

確かに、直接比較するとtm125の高回転の際限なく回る感覚は以前のtm144にはなかった。しかもtm125の低速は125というレンジを超えています。


そう、tm144にとってtm125というあまりにも優れたマシンが近くにある為に不本意な評価をいただいてしまった。

 

しかし、tmがいつまでも144をそのままにしておくはずもなくtm144は15モデルまでシリンダー、ピストンを変更。更にバルブプーリー、バルブケーブル等によってレシオを見直した結果15モデルで素晴らしいパフォーマンスを実現しました。


それは上記の変更によってtm125と同等の高回転の伸びとキレを手に入れたからです。
しかも、低速も125同様に増強されたのですから、もうたまらないマシンとなりました。

より日本人には最高のマシンと言えます。

 

現実、初めてtm144を購入された他車経験も豊富なユーザーさんが何処までも回る。

しかも壊れる感覚が無い。こんなマシン初めてと15tm144を絶賛された。

 

その16tm144は更にシリンダーをさらにモデファイして搭載。
して、如何なるようになったのか?


tmをこよなく愛してくれる方のインプレです。そして元来125のファンですが。
“144のマップ1で走るのがたまらなく面白い!”


と、試乗後述べられ、契約されました。

この方は97年からすでに10台程tmを所有されているtmフリークの方。

 

しつこいようですがtm125はいつの時代も素晴らしいマシンであり、名機中の名機です。
そのtm125のフィールと違うタイプながら軽々と際限なく回るエンジンはパワーとトルクそして迫力をもって貴方の望むまま、感じるまま、思うまま走れるのが16tm144と言えます。

 

そう、tm144は旨味に溢れている。
って言うか旨いし、どんだけ乗っても腹いっぱいにならない、飽きない旨さだと例えて良いと思う。

 

今年、144が売れる理由でしょうね。
125はとてもレスポンスが痛快でレーシーなら、144はもっとイージィに高回転の伸びの良さを堪能できるマシンであり、この軽々とした回転フィール+どこからでも持ち上がるような力強さは125でもなく250でもなく144という明確なキャラクターを主張しています。

 

参考
今月のアメリカの雑誌によるtm144(MXですが)をテスト記事です。アメリカの雑誌は辛辣というか、日本の何でも良くなる記事とは違って自分の中で良い、悪いをはっきり記事にしますがこれほど褒めている記事は初めてかも。


We have to give a round of applause to TM for creating a bike that is vastly different from its 125 brethren. It has a powerful, high revving powerband, workmanlike suspension and superior controls .... the best in its class !"

 

また、144同士の比較なら15の144はしっとりとしてトルキー、16は軽快に良く回るという感じで随分と違う個性豊かなマシンなのも144。

 

さらにモデファイされたフレームとのマッチングからもtm144走りに対する完成度の高さを知っていただけると思う。

画像はT.M.E.E.S.を構成する部品たちです。

サーボモータ側、ヴァルヴフラップ側そして軸受ですがお分かりの様に一個一個削り出しにて制作されています。普段は見ることもない隠れた個所の部品に対しても高いクオリティーを持たせるのがtmというマシンです。
 結果、剛性が高く確実な動作&緻密で上質な出力を実現できています。
実際、壊れる部品たちではありませんが実はこれらを12(125)、13モデルに換装することによって最新ヴァージョンにアップグレード(パワーアップ等)が可能になります。(+ケーブルが必要です)